古書籍・福知山衛戍病院写真帖(大正13年)

福知山衛戍病院写真帖1
大正13年に発行された福知山衛戍病院の写真帖です。
衛戍病院とは陸軍の病院のことで、この福知山衛戍病院は明治31年に設立、かつての福知山城の曲輪の一つだった伯耆丸跡に建てられました。戦後は国立福知山病院(現・市立福知山市民病院)になりました。
この写真帖は大正13年の頃の福知山衛戍病院を記録したものです。
30ページのうち、一部を紹介いたします。長い記事で画像も多いため追記ページにて紹介します。
(続きを読む)よりご覧ください。
福知山衛戍病院写真帖2
福知山衛戍病院正門。「福知山衛戍病院」と書かれた看板が掲げられた煉瓦の営門の前に衛兵が歩哨に立ってます。
営門は現存していませんが、この坂の雰囲気は現在もそのままです。
福知山衛戍病院写真帖3
福知山衛戍病院全景。恐らく福知山城本丸跡から撮影したもの。大正初期までは衛戍病院のある伯耆丸の手前まで台地が延び、福知山城の二ノ丸でした。衛戍病院下の崖面の石垣は現存しており、明治35年の年号が入った石板が石垣の一部に入っています。
ベーさんの歴史探訪・福知山衛戍病院の石垣遺構
福知山衛戍病院二の丸台地から
以前紹介した大正初期頃撮影の同じアングルの絵葉書。二ノ丸台地を削平している最中の様子が写されています。
福知山衛戍病院写真帖4
福知山衛戍病院管理室。いわゆる本部庁舎にあたる建物でしょうか。
福知山衛戍病院写真帖5
炊事室と兵舎。兵舎は一般の連隊の建物とは少し違う感じです。
福知山衛戍病院写真帖6
1号病室。外回りの廊下は開放的になっており、風通しを考えて設計されているようです。
基礎は煉瓦積みで通風孔が一定間隔で並んでいます。
福知山衛戍病院写真帖7
2号病室。中庭側からの撮影です。
福知山衛戍病院写真帖8
伝染病室。いわゆる隔離棟の病室のようです。
福知山衛戍病院写真帖9
病理試験室と娯楽室。衛戍病院では病気に関する研究や治療法なども行われていたようです。娯楽室は長期入院している傷病兵が退屈しないように設けられたものでしょう。
福知山衛戍病院写真帖10
消毒室と屍室。屍室はいわゆる霊安室。中には現代と同じく祭壇があったものと思われます。窓の無い小さく簡素な建物は、建物の性質からいくら兵隊さんでもあまり近づきたくはない場所だったでしょう。
福知山衛戍病院写真帖11
薬室と磨工室の内部。磨工室は手術等に使用する医療器具の手入れを行っていたのでしょうか。
福知山衛戍病院写真帖12
病室内部と手術室。手術室の手術台に寝ている人はモデルの兵隊さんでしょうが、当時の外科手術はどんな感じだったのでしょう。さすがに戦争末期の野戦病院みたいな有様ではなかったはずですが。
福知山衛戍病院写真帖13
救急法と按摩。思いっきりカメラ目線なのが可笑しくて申し訳ないですが(笑)
按摩つまりマッサージはいわゆるリハビリ的な効果を狙って行われたのかもしれません。
福知山衛戍病院写真帖14
包帯術と記念日。記念日は福知山衛戍病院の開設日でしょうか。
テーブルにには料理の他にラムネ瓶や徳利などが並んでるのが見えます。
福知山衛戍病院写真帖15
庭球と撃剣。テニスなどもやってたんですね。
福知山衛戍病院写真帖16
天幕建設と担架での運搬演習。テントを張っているのは福知山城本丸跡で、奥に石垣が見えます。単価の演習は由良川の河川敷ですね。衛戍病院でも野外演習を行っていたようです。
福知山衛戍病院写真帖17
福知山衛戍病院舞鶴分院。
海軍の町である舞鶴にも舞鶴要塞を管轄した舞鶴重砲兵連隊があり、陸軍の部隊が駐屯していました。
その舞鶴の陸軍兵士用に設けられた分院と思われます。

これより先11ページは当時着任していた軍医さんや兵隊さんの写真が続きますので割愛。
あまり資料が無い福知山衛戍病院においてこの写真帖は当時の施設や様子を窺い知ることのできる貴重な資料と思います。
福知山衛戍病院遺構
福知山衛戍病院遺構3
福知山衛戍病院遺構2
福知山衛戍病院遺構1
P1030493.jpg
伯耆丸内にあった福知山衛戍病院の建物はすべて失われていますが、伯耆丸の登り口の所には旧福知山医師会館として使用されていた古い建物群が残されています。明治期と思われる木造の洋館・煉瓦の基礎に陸軍の星章のある通風孔とすぐそばにある「陸境」と刻まれた陸軍の境界石から明らかに旧陸軍の建物だったことは確かなのですが、この福知山衛戍病院の写真帖には該当する建物は見当たりませんでした。昭和12年の地図にはこの場所は税務署と記載されており、当初は衛戍病院の建物として建てられたものの、大正期には軍の所有から離れたか、元々衛戍病院の建物ではなく別の陸軍の建物だった可能性もあります。
今後新たな資料等が見つかることを期待したいです。

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